松本茂高写真展
[ The Supernatural ]
記憶の大地 カナダ・アラスカ

場所:モンベルショップ内

モンベル渋谷店、南町田グランベリーモール店、奈良店、長野諏訪店、各ギャラリースペースにて。
期日
:3月5日(土) 〜 3月27日(日)渋谷店
:4月2日(土) 〜 5月8日(日) 南町田グランベリーモール店
:5月14日(土)〜 6月5日(日) 奈良店
:6月11日(土)〜 7月3日(日) 長野諏訪店
イベント情報
日時:3月5日土曜日17:00-18:30 
場所:モンベル渋谷店写真展会場

題目:松本茂高写真展 [The Supernatural] 記憶の大地〜カナダ・アラスカ開催記念スライドショー。 カナダ西海岸を舞台に写真家松本茂高とアウトドアライター芳地直美が挑んだ40日間の記録
内容:
17:00 松本氏より写真展開催の挨拶
17:10 松本氏のプロフィールを兼ねたスライドショー
17:30 芳地さんと松本さんのトークショー     
18:15 質疑応答/ツアーのご案内
18:30 終了予定
出演者:松本茂高、芳地直美、ねいちゃりんぐ旅カナダスタッフ
※それぞれの時間は多少変わる可能性がございます。
協力:ねいちゃりんぐ旅カナダ 株式会社エムアールシー
内容:

1994年に初めてアラスカを訪れてから今年で10年の歳月が過ぎました。毎年、カナダとアラスカの原野への旅を繰り返しながら目の前に広がる広大な原野に今も心を動かされ続けています。

南東アラスカからカナダ・ブリッティッシュコロンビア州へと続く太平洋沿岸部の大森林地帯。南東アラスカではまだ最後の氷河期の名残を残すかのような氷河の崩壊を見ることができます。そして氷河が後退した後に出現する大地には新たな生命が誕生し、いつの日かこの大地にも巨木の生い茂る壮大な森が出現することでしょう。絶対に自分自身は見届けることはできないけれども、数千年後にそのような森が存在していることを想像すると、この上もない安心感に包まれるものです。今、目の前にするカナダ・ブリティッシュコロンビア州の原生森林は、氷河が後退して数千年の時を経てつくりあげられた太古の森。その森を流れる川はサケで満ち溢れ、様々な動物がサケを求めて集まってきます。

カナダからアラスカにかけて広がる、北極圏の荒涼とした壮大な風景。時に生命の存在すら拒絶するような風景がどこまでも続いていると感じてしまいますが、24時間の夏の太陽エネルギーはみるみるうちに降り積もった雪を溶かし、大地には花が咲き乱れます。夏の沈まぬ太陽を求めて南から渡り鳥が集結し営巣が始まります。そしてカリブーもまた南の森林地帯から北極海沿岸部へと数千キロの旅を経て、出産のために極北の大地にやってきます。つい一週間ほど前までは、生命の存在すら感じることがなかった大地に今は花が咲き乱れ、渡り鳥が頭上を越えて飛びさってゆき、そしてカリブーが更に北を目指して移動しいてゆく様を間のあたりにするとただただ、この静と動の世界に圧倒されてしまいます。

北米大陸太平洋沿岸部の森と氷河の大地に広がる生命に満ち溢れた太古の森。そして荒涼とした大地に突如として訪れる北極圏の生命の移動と休息。この両極端な大地に共通するものは、太古の時を経てつくりあげられた大地ということです。この大地を目の前にするとあまりにも自分の残された命の短さにうろたえてしまうものです。しかし、個々の生命は全て、過去から未来へと繋がってゆき、そして個々の生命は姿かたちが変わってゆくだけなのだと感じられたとき、淡々として静かな感動が心にゆっくりと広がってゆくのを感じられました。

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